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前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第百四十七話「決闘!ウルトラマンゼロ対悪のウルトラ戦士」 ウルトラダークキラー 悪のウルトラ戦士軍団 登場 六冊の本の旅を終えた才人とゼロだったが、ルイズの記憶は元に戻らなかった。更にはルイズが ダンプリメなる謎の人物に、本の中にさらわれてしまった! 才人たちはダンプリメの正体を、 ガラQに説得されたリーヴルから知らされる。ダンプリメは長い年月を経て本に宿った魔力が成長して 誕生した存在であり、人間に関心を持った末に莫大な魔力を秘めているルイズを自分のものにしようと、 リーヴルを脅して今回の事件を仕組んだのであった! そんなことを許せる才人ではない。彼は リーヴルの手を借りて、ダンプリメが待ち受ける七冊目の世界へと突入していった……! 「うッ……ここは……」 才人がうっすら目を開けると、そこはもう図書館ではない別の場所であった。本の中の 世界に入ったに違いない。 しかし七冊目の本の世界は、これまでの六冊の世界とは大きく異なっていた。それまでの 本の世界は、様々な宇宙の地球の光景そのままの街や自然で彩られた景観が広がっていたのに、 この世界は360度見渡す限り薄暗い荒野が続いていて、石ころとほこりしかないようであった。 「随分殺風景だな……。至るところに何もないぜ」 「それはそうさ。この本の物語はまだ一文字たりとも書かれていない。だからこの世界には まだ何もないのさ」 才人の独白に対して、背後から返答があった。才人は即座にデルフリンガーを抜いて振り向いた。 「ダンプリメ!」 果たしてそこにいたのはダンプリメ。才人のことを警戒しているのか、デルフリンガーの刃が 届かない高さで浮遊している。 「物語はこれから綴られるんだ。ウルトラマンゼロ……君たちが敗北し、ボクとルイズの永遠の 本の王国が築かれるハッピーエンドの物語がね」 ダンプリメはすました態度でこちらを見下ろしながら、そんなことを言い放つ。対して才人は、 デルフリンガーの切っ先をダンプリメに向けて言い返した。 「残念だったな。これから書かれるのは、俺たちがルイズを救出して現実世界に帰るハッピー エンドの物語だ!」 早速ダンプリメに斬りかかっていこうと身構える才人だが、それを察知したダンプリメは 才人から距離を取りつつ告げた。 「まぁ落ち着きなよ。そう勝負を急がずに、前書きでも楽しんでいったらどうだい? たとえば、 ボクがどうして六冊もの本の世界を君たちにさせたのか」 「何?」 自在に宙を舞うダンプリメが逃げに徹していると、才人も狙うのが難しい。相手の動きを 常に警戒しながら、ダンプリメの発言を気に掛ける。 「ルイズを手に入れる上で最大の障害である君たちを排除するため……おおまかに言って しまえばそういうことだけど、それは旅のどこかで本の怪獣たちに倒されればいいな、 なんて希望的観測じゃないんだよ。ボクも、そんな不確実な方法に頼るほど馬鹿じゃない」 「じゃあ何のためって言うんだ」 才人が聞き返すと、ダンプリメは自分でも言っていたように、遠回りな説明を始める。 「ところでボクは本から生まれた存在なだけに、その知識量はこの世界の誰の追随も許さない ものと自負している。何せ、トリステインの図書館の蔵書数がそのままボクの知識だからね。 それは世界の全てを知っているということに等しい。それこそあらゆることをボクは知っているし 実際に行うことも出来る……剣術も間合いの取り方だって達人のレベルさ」 いつの間にか、ダンプリメが剣を手に才人の背後にいた! 間一髪察知した才人は振り向きざまに、 相手の斬撃をデルフリンガーで弾く。 「図に乗るな! いくら本の内容を全部知ってるからって、世界の全てを知った気でいるのは 自惚れだぜ!」 「そうだね。逆に言えば、本に書かれてないことをボクは知らない。そう、君の中の光の戦士、 ウルトラマンゼロ。それなんかがいい例だ」 単なる余興だったのか、剣を弾かれても平然としているダンプリメは、才人の胸の内を指差した。 「ハルケギニアの外の世界からやって来て、超常的な力であらゆる敵を粉砕する無敵の戦士。 その力の前では、どこまで行っても本の世界から外に出ることは出来ないボクは呆気なく 粉砕されてしまうだろう。そう考えたボクは、リーヴルを通じてある策を実行した。無敵の ウルトラマンゼロを『本の中の登場人物』にしてしまうというね」 「何!?」 ここまでの説明で才人も、ダンプリメの狙いが薄々分かってきた。 「本の中に引き込んでしまえば、ボクは相手の能力を分析することが出来る。六冊分もの 旅をさせて、既にウルトラマンゼロの力は隅々まで把握してるよ。……だけど、狙いは それだけじゃあないんだ」 「まだあるってのか!」 「旅の中で、君たちは度々その本の世界には本来存在しない怪獣と戦っただろう。あれらは ボクの介入で出現したんだ。何でそんなことが出来たのかって? それはこの『古き本』の 力によるものさ!」 ダンプリメが自慢げに取り出して見せつけたのは一冊の本。それは……。 「怪獣図鑑!?」 どこで出版されたものか、古今東西の様々な怪獣の情報が記載されている図鑑であった。 そんなものまでトリステインに流れ着いていたのか。 「それだけじゃない。本の中の存在も生きてるんだよ。本の中の怪獣が君たちに倒されるごとに 生じた怨念のエネルギーも、ボクは集めてたんだ。そういうこともボクは出来るんだよ」 それは黒い影法師の力か。ダンプリメはそんな能力まで学習していたのだ。 そしてダンプリメの周囲に、六つの禍々しく青白い人魂が出現する。 「……それが真の狙いかよ!」 「さぁ、機は熟した。ウルトラマンゼロへの怨念が一つになり、今こそ誕生せよ! ゼロを 上回る最強の戦士よッ!」 ダンプリメの命令により人魂が一つになり、マイナスエネルギーも相乗効果によって膨れ上がる。 そして人魂が巨大化して戦士の形になっていった! 「あ、あれは……!」 新たに生まれた、邪悪な力をたぎらせる巨人の戦士を見上げて、才人は思わずおののいた。 あまりにもおぞましいオーラを湛えた異形の姿だが、胸の中心に発光体を持つその特徴は、 明らかにウルトラ戦士を模していた。頭部には四本ものウルトラホーン、腕にはスラッガーが 生えていて、様々なウルトラ戦士の特徴を有しているようである。 「目には目を。歯には歯を。古い言葉だが、ウルトラマンを葬るのにも闇のウルトラマンが 最もふさわしいだろう。君たちウルトラ戦士を抹殺する闇の戦士……ウルトラダークキラー とでも呼ぼうかな」 「馬鹿な真似はよせ! 闇の力ってのは、手を出したら取り返しがつかないことになるぞッ! 今ならまだ間に合う!」 警告を飛ばす才人だが、ダンプリメは取り合わず冷笑を浮かべるだけだった。 「おやおや、ウルトラダークキラーを前にして臆病風に吹かれちゃったかな? 君が勇士と いうのは、ボクの買い被りだったかな」 「……どんなことになっても知らねぇぞッ!」 才人はやむなくウルトラゼロアイを装着して変身を行う。 「デュワッ!」 才人の身体が光り輝き、この暗い世界を照らそうとするかのように閃光を発するウルトラマン ゼロが立ち上がった。 「ふふ、いよいよ最後の決戦の始まりだ。さぁウルトラダークキラーよ、恨み重なるウルトラマン ゼロをその手で闇に還すがいい!」 ダンプリメの命令によって、ウルトラダークキラーが低いうなり声を発しながら腕のスラッガーで ゼロに斬りかかってきた! 「セアッ!」 こちらもゼロスラッガーを手にして対抗するゼロだが、ダークキラーの膂力は尋常ではなく、 押し飛ばされて後ろに滑った。 『くそッ、とんでもねぇパワーだな……!』 ダークキラーは倒した本の怪獣全ての怨念の結集体というだけあり、力が途轍もないレベル だということが一度の衝突だけでゼロには感じられた。 『こいつは全力で行かねぇと駄目なようだな! デルフ!』 そこでゼロはゼロスラッガーとデルフリンガーを一つにして、ゼロツインソードDSを作り出した。 本の世界では一度も使用していないこれならば、ダンプリメも対策はしていまい。 『こりゃまた歯ごたえのありそうな奴じゃねぇか。相棒、遠慮はいらねぇ。かっ飛ばしな!』 『もちろんだぜ! はぁぁぁぁぁッ!』 ゼロはツインソードを両手に握り締めて、一気呵成にダークキラーへと斬りかかっていった。 ゼロツインソードとダークキラーのスラッガーが激しく火花を散らしながら交差する。 ダークキラーはその内にゼロを突き飛ばすと、スラッガーを腕から切り離して飛ばしゼロへ 攻撃してきた。 「セェェアッ!」 ゼロは一回転して迫るスラッガーをツインソードで弾き返す。スラッガーがダークキラーの 腕に戻った。 『なかなかやるじゃねぇか……』 一旦体勢を整えて、ひと言つぶやくゼロ。ダークキラーの戦闘力はかなりのもので、 ゼロツインソードを武器にしてもやや押されるほどであった。しかし、ゼロは決して戦いを あきらめたりはしない。どんな相手だろうとも最後まで立ち向かい、勝利をもぎ取る覚悟だ。 だが、この時にダンプリメが次のように言い放った。 「そっちもさすがにやるものだね。このダークキラーに食い下がるなんて。……だけど、 ボクはより確実に君を倒す手段を用意してるんだよ」 『何!?』 「さぁ、ここからが本番だッ!」 パチンと指を鳴らすダンプリメ。それを合図にしてダークキラーの身体から怨念のパワーが 次々と切り離されて飛び散り、それぞれ実体と化してゼロを取り囲む。 それらは全て、ダークキラーと同じように暗黒のウルトラ戦士の形を成した! 『な、何だと……!?』 カオスロイドU、カオスロイドS、カオスロイドT、ダークキラーゾフィー、ダークキラージャック、 ダークキラーエース、ウルトラマンシャドー、イーヴィルティガ、ゼルガノイド、カオスウルトラマン、 カオスウルトラマンカラミティ、ダークメフィスト……ウルトラダークキラーも含めたら何と十三人にも 及ぶ悪のウルトラ戦士軍団! ゼロはすっかり囲まれてしまった! 『おいおいおい……こいつぁ絶体絶命って奴じゃねえか?』 口調はおちゃらけているようだが、その実かなり本気でデルフリンガーが言った。 「行くがいい、ボクの暗黒の軍勢よ! 恨み重なるウルトラマンゼロを葬り去れッ!」 ダンプリメの号令により、悪のウルトラ戦士たちが一斉にゼロへと襲いかかる! ゼロは ツインソードを握り直して身構える。 『くぅッ!?』 カオスロイドやダークキラーたちが飛びかかってくるのを必死でかわし、ツインソードを振り抜いて ウルトラマンシャドーやゼルガノイドを牽制するゼロ。だが悪のウルトラ戦士は入れ替わり立ち代わりで 攻撃してくるので、反撃の糸口を掴むことが出来ない。 そうして手をこまねいている内に、カオスロイドSのスラッガー、ウルトラマンシャドーの メリケンパンチにツインソードが弾き飛ばされてしまった。 『し、しまった!』 回収しようにも、カオスウルトラマンたちやダークメフィストが立ちはだかって妨害してきた。 立ち往生するゼロをイーヴィルティガ、ゼルガノイドが光線で狙い撃ってくる。 『うおぉッ!』 懸命に回避するゼロだったが、十三人もの数から狙われてそうそう逃げ切れるものではない。 ウルトラダークキラーを始めとした悪のウルトラ戦士たちの光線の集中砲火を食らい、大きく 吹っ飛ばされた。 『ぐはあぁぁぁッ!』 悪のウルトラ戦士はどれも本当のウルトラ戦士に迫るほどの恐るべき戦闘能力を持っている。 しかもゼロがたった一人なのに対し、二桁に及ぶ人数だ。多勢に無勢とはこのことで、ゼロはもう なす術なくリンチにされている状態であった。 完全に追いつめられているゼロのありさまに、ダンプリメが愉快そうに高笑いした。 「ははは……! 実質一人で乗り込んでくるからこんなことになるのさ。仲間を危険な罠から 守りたかったのかもしれないけど、一緒に本の世界の中に入る方が正解だったのさ」 今もなお袋叩きにされているゼロを見やりつつ、勝ち誇って語るダンプリメ。 「君はこれまで、一人の力だけで勝ってきた訳じゃないようだね。仲間の助けを受けることも あった。……だけど、この本の世界では君の仲間なんてどこにもいない。君は独りなのさ、 ヒラガ・サイト……ウルトラマンゼロッ!」 最早エネルギーもごくわずかで、息も絶え絶えの状態のゼロにウルトラダークキラーが カラータイマーからの光線でとどめを刺そうとする……! その時であった。 「それは違うわ!」 突然、ダンプリメのものではない甲高い声……才人たちにとって非常に慣れ親しんだ声音が 響き渡り、ダークキラーがどこからともなく発生した爆発を受けてよろめいた。 恐るべき暗黒の戦士のウルトラダークキラーの体勢を崩すほどの爆撃……それも才人たちは よく覚えがあった。 『ま、まさか……!』 ゼロが振り向くと、その視線の先に……桃色のウェーブが掛かった髪の少女が腰に手を当て、 無い胸を張っているではないか! 『ルイズッ!!』 才人は歓喜や驚愕、疑問など様々な感情が入り混じった叫び声を発した。また驚き、動揺 しているのはダンプリメも同じだった。 「そ、そんな馬鹿な! ルイズの意識は確かに眠らせていたはず……それがどうしてこの場に いるんだ!?」 ルイズはダンプリメの疑問の声が聞こえなかったかのように、ゼロに向かって叫んだ。 「ゼロ、しゃんとしなさい! あなたは独りなんかじゃない。……本の世界でも、あなたは たくさんの人を助けて、絆を紡いでいったんでしょう? わたし、覚えてるわよ!」 そして空の一角を指し示す。 「ほら、みんなが駆けつけてくれたわよ!」 ルイズの指差した方向から、ロケット弾や光弾が雨あられと飛んできて、ゼロに光線を 発射しようとしていたカオスロイドU、S、カオスウルトラマン、カラミティの動きを阻止した。 『あれは……!』 ゼロの目に、この場に猛然と駆けつけてくるいくつもの航空機の機影が映った。 ジェットビートル、ウルトラホーク、テックライガー、ダッシュバード! どれも各本の世界で 共闘した防衛チームの航空マシンだ! 「何だって……!?」 またまた絶句するダンプリメ。だがそれだけではなかった。 「彼らだけじゃないわ。ほら見て! みんなやって来たわよ!」 各種航空機の編隊に続いて飛んでくるのは……あれはウルトラマン! ウルトラセブン! ゾフィー! ジャック! エース! タロウ! コスモスにジャスティス! マックス! ティガにダイナにガイアも! 計十二人ものウルトラ戦士がマッハの速度で飛んできて、 ゼロを守るようにその前に着地してずらりと並んだ。さすがの悪のウルトラ戦士たちも、 この事態にはどよめいてひるんでいる。 『み、みんな……!』 声を絞り出す才人。最早言うまでもないだろう。彼らは六冊の本の世界の旅の中、才人と ゼロが出会い、助け、助けられた者たちである。 才人は最後の旅の終わり際にティガ=ダイゴが言っていた言葉を思い出した。「この恩は 必ず返す」……その約束を果たしに来てくれたのだ! 『みんな、本の世界の枠を超えて、助けに来てくれたのか……!』 強く胸を打たれるゼロ。彼はコスモスとジャスティスからエネルギーを分け与えてもらって、 力がよみがえった。 そしてルイズが救援のウルトラ戦士たちに告げるように、高々と宣言した。 「さぁ、行きましょう! このウルトラマンゼロの物語をハッピーエンドにするために!!」 前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔
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「ハァ……ハァ……ハァ……」 ルイズは馬に乗って森を駆け抜ける。 「もう…どこいったのよ…」 彼女は巨体の使い魔を探す。 「そもそも、あいつモット伯の屋敷の場所知らないでしょうに……」 口に出してから、気づく。 「そうよ!あいつはモット伯の屋敷の場所を知らないのよ!飛び出していったはいいいけど、方角も距離も知らないはずだわ!なーにが 『我々の知力』よ!穴だらけのザルじゃない!一応あてがないから念のために屋敷に行って、そこに居なかったら帰るしかないわね」 そして、森が開け、モット伯の屋敷が見えてくる。 屋敷を囲む塀の向かいの茂みに一人の大男が潜んでいた。 彼の使い魔であった。 「ちょっとぉおおッ!なんであんたいるのよ!」 「モット伯とやらの家に向かうといったはずだ、脳みそがクソになったのか?」 ルイズは混乱する。 「あ、あんた異世界から来たんじゃなかったの?なんでモット伯の屋敷の場所がわかったのよ?」 ワムウは平然と答える。 「シエスタは『もうすぐ貴族の方の家に専属で勤める』『残り数日間はここで生活ができる』と言っていた。もうすぐと言っているんだから 行くのが5日以上はないだろうが、数日間という言い方からには少なくとも3日か4日はここに居るという印象を受ける。つまり馬車で1日ないし 数時間といったところだろう。こちらの馬の速度が俺の世界とほぼ同じだというのは数日前に俺の体で調べさせていたからな。まあ、俺の足で 1時間ちょっとしかかからない程近いとは思わなかったがな。方角はお前の部屋にある地図を見れば、王宮が北で南西はガリアという他国との国境、 東はゲルマニア国境だ。いくらなんでも勅使がこれ以上王宮から離れるということはあるまい。したがって北に向かって歩いていたら大きな屋敷に 『モット屋敷』などという悪趣味な看板があったんでな、小さな『赤石』を探すよりはわけがなかった」 ルイズは目が点になる。 「あんた、異世界から来た亜人だってのに地図の文字が読めるって言うの?」 「我々の能力をなめるな。文字や言葉など数時間ほどでほぼ完全に習得できる」 ルイズは呆然として、ため息をつく。 「あんたって、ほんと化け物ね……肉体面でも精神面でも…」 「ではその化け物から忠告だ。これから化け物じみたことをやるから貴様のような普通の人間は足手まといだ、帰ってくれ」 足手まといだと言われ、ルイズは激昂する。 「ヴァリエール家三女のメイジが普通の人間だっていうの!やっぱり私が魔法使えないからなの?爆発だけでも手助けくらいできるわよ!」 「違う。多少土人形やら火やら出せたところで同じだというのだ。俺は足手まといを抱えながら暗殺するほど器用ではない。 それに俺のプロテクターの定員は一人だ。ついて来られて侵入がバレては元も子もないし、バレずに済む方法は思いつかん。 それとも、お前がその方法を思いついたって言うのか?」 ルイズは唸る。 「じゃ、じゃあ私が正面で爆発を起こして陽動してる隙にあんたが裏口から入り込むとか…」 「論外だ。お前が勅使など殺したら死刑だと言ったんだ、誰かが殺したと思われては困る。それに、兵士の追撃をかわしきれるのか?」 ルイズは黙る。 「とにかくだ、帰って貰おうか。できれば物音を立てずにな」 ワムウは立ち上がり、姿を消した。 * * * ノックに主人は気づき、返事をする 「誰だね?」 一人の兵士が入る。 「衛兵のフウガです。あの、前門を23時まで見張るはずの同僚のライガが見当たらないのですが、行き先をご存知でしょうか?」 彼は後ろ手で自分の入ってきた扉を閉めた。 「知らんな、まあ十中八九脱走だろう。そんなやつはごまんといる、一々騒ぐんじゃない」 「しかし、彼とはこちらで数年一緒に勤めており、そんな奴じゃないはずな…うがッ!」 モット伯は目を見開いた。 こんなことは禁制の薬、厳罰の器具、裏世界の禁術を数多見てきたが、彼はこんな自体をあらわせる言葉を知らなかったッ! 先ほどまで、平然と自分と話をしていたはずの一人の兵士の背中から首が生え、胴体が体の外に表れ、腕を出し、足を出していった。 何より恐ろしいのはッ!その男が全ての体を見せてきたときには!その兵士は跡形もなくなっていたのだ! その男には、手首がなかった。 モット伯はガタガタと奮えながらもその男に話した。 「お、お前は何者だ!先ほどの兵士はどこにいったんだ!」 「食べさせてもらった。人間に潜行するなんて、4000年ぶりだろうか」 彼は舌なめずりでもするかのように、周りを眺めながら淡々と述べた。 モット伯は腰を抜かし、後ろに倒れる。 「Wake me up!だ、だれかッむぐッ!」 モット伯ののどに手首が食らいつき、彼は大声をあげることはできなかった。 「切り落とした手首を持ってきていてよかったな、まさか役に立つとはな」 彼はその大男を憎憎しげに見つめる。 モット伯は杖を振った。 「何者だか知らんがトライアングルを舐めるなッ!」 腐ってもトライアングル、腰を抜かした状態でも詠唱を密かに終えていた。 杖先から大男に向かって水柱がワムウに向かって飛んでいく。 しかし、大男は片手でそれを受け止める。水しぶきが天井、床に広がる。 「う、うわぁああああッ!」 モット伯はまだ杖を振る。今度は高熱の蒸気を杖からあの大男に向かって飛ばす。 直撃はした。はずだった。が、大男はものともしない。 「あまり音と時間はかけたくない。とっとと死んでもらおうか」 モット伯はガタガタと奮えている 「あ、あんたは何者なんだ!誰に命令されたんだ!」 とのどに手首が食らいついた状態で出せるだけの声を出す。そして倒れたまま後ずさる。 大男はニヤリと笑って 「お前の命を狙っているものはいくらでもいるだろう」 モット伯は哀願する。 「せ、せめて、冥土の土産にどこの者か教えてくれ」 「だめだな」 すると、モット伯の顔色が変わった。 「教えてくれないのならば、少々痛めつけてさせてもらおうか」 大男の天井から水滴が滴り落ちる。 「『アクア・ネックレス』!」 * * * 風のプロテクターを纏い、見張りの一人を単独のときに殺し(その人間はかけらも残さず食った)、交代に来た人間に潜行する。 数人経由しなければならないか、と思っていたが一人はそのまま主人の部屋に向かってくれた。ありがたい。 主人のモット伯とやらはメイジのようだが、大したことはない。 腰を抜かしたまま叫ぶ。 「あ、あんたは何者なんだ!誰に命令されたんだ!」 「お前の命を狙っているものはいくらでもいるだろう」 直接のかかわりがないだろうルイズですら嫌っていたのだから、殺意のある奴はいくらでもいるだろう。 そいつらと勘違いしてくれれば対処がしやすい。 「せ、せめて、冥土の土産にどこの者か教えてくれ」 奴は哀願してきた。戦士としてもクズであると明言できる。こんな奴には神風嵐を使うまでもない。もっとも片方手首がないため使えないが。 「だめだな」 すると、奴の顔が変わる。 「教えてくれないのならば、少々痛めつけてさせてもらおうか」 天井から水滴が滴り落ちてきた。 「『アクア・ネックレス』!」 落ちてきた水滴は軌道を変え、俺の口の中に飛び込んでくる。 普通の人間ならば、とっさにかわそうとする!しかしワムウは思いっきり拳を奮った! 水滴が吹っ飛ぶ。 しかし、彼はそのあたりをまだ漂っていた『蒸気』にまでは気を払っていなかった。 蒸気はまるで先ほどの水滴のように進路を変え、ワムウの喉へ侵入した。 「NWWWWWWWWW!!」 その蒸気は俺の喉を切り裂いた。 モット伯は叫んだ。 「ビンゴォッ!喉を引きちぎった!」 大男の体はよろめく。 「フハハハハ!口ほどにもない奴め!俺の『水魔法』と『アクア・ネックレス』!これほど相性がいいものがあるだろうかッ!」 モット伯の家柄がいくらよかったと言っても、人望も実力もなければ出世はできない。 彼の人望は皆無ではあった。つまり、実力は折り紙つきであった。表面を取り繕う演技力とその実力だけは認められ、勅使にまで出世したのだ。 彼の『右腕』である能力もその出世を手伝っていたが、どんな汚れ仕事をも果たす胆力と経験こそは彼の『左腕』であった。 が、彼の経験をもってしても、 「MWWW…」 喉をもがれて、 「WRY…」 それでもなお戦いを挑んでくるような生物を知らなかった! 「WRYYYYYYYYYYYY!!!!」 起き上がった勢いによる蹴りがモット伯にヒットし、彼は壁に吹っ飛ぶ。 クリーンヒットとはいえ、苦し紛れの攻撃には違いないため、致命傷にはならない。 が、威力がないゆえにあまり音が立たなかったのは幸運であった。 呻き声をあげて吹っ飛んだモット伯は、着地地点で自分の状況を考える。 (ど、どういうことだ!?奴の喉は確かに切り裂いた…もぎとったはず!実際ここからでもそれが見える!なのに!なのにッ!なぜ奴は 生きているんだ!?俺に蹴りを食らわしてくるんだ?) ワムウは予想外の攻撃に少し立ち止まって考える。 (ふむ…魔法にはこういうものもあるのか、勉強になったがいかんせんパワーが足らなかったようだな) 「うおおおおおッ!『アクア・ネックレス』ッ!!」 ワムウがモット伯に向かって歩き出すと、彼の近くを漂っていた先ほどの蒸気が、実体化し彼の喉に突っ込んでくる。 が、その水蒸気はワムウには届かなかった。 ワムウの姿はゆがんで見えた。 「この『風のプロテクター』は…もっともこの名付け親は俺ではないがな……まあそんなことはどうでもよかろう…… 『風のプロテクター』は俺の肺からの水蒸気を俺の風で操って纏っている…水蒸気が水蒸気と風の壁をつっきることはできまい…」 モット伯はアクア・ネックレスを執拗に忍び込ませようとする。しかし、カッター型にしなければシャボン玉すら通さなかったであろう 風のプロテクターは、水蒸気などを弾くことはわけがなかった。 「ひ、ひぃいいいい!」 モット伯は後ろに後ずさるがもう窓しかない。 ここは屋敷の4階、生身の人間が落ちたら怪我は免れないだろう。 そして、怪我した状態でこの化け物から逃れることは不可能であると悟っていた。 そのために… 「『アクア・ネックレス』!」 彼はそれを自分の付近まで呼び寄せ、窓を開け、それをクッションのようにして飛び降りた。 そして、着地。 「なるほど、そういった使い方もできるのか」 ワムウは窓のさんに立ち、躊躇なく飛び降りる。こちらも問題なく着地。 「さあ、そろそろ諦めるんだな。なかなか楽しかったが、そろそろ終わらせないと困る」 「ふは…ふはははははは!」 モット伯は大きく笑い出した。 「お、俺も幸運に恵まれたようだぜェーーッ!」 モット伯の視線の先にいるのは、ルイズだった。 * * * 「な、なにがおこってるのよ!」 「その水滴を口に入れるなッ!」 モット伯はアクア・ネックレスをルイズの方向に向ける。 いくらワムウが柱の男だからと言って、あの距離ではアクア・ネックレスを止めるのは不可能であった。 「ふひゃはひゃッ!無駄だッ!口以外にも入れるところなんてどこにだってあるぜェーッ!こんな時間に通りすがりの娘がいるわけがない、 そう思っていたがやはり貴様の関係者かッ!お前らは将棋やチェスでいう『詰み』に嵌ったのだーッ!」 モット伯は未だに手首で半分締められている喉を使い叫ぶ。 「よくわかんないけど、こいつから離れればいいのね!ワムウはそいつをやっちゃいなさい!」 ルイズは杖を抜く。 ワムウは一瞥したあと、モット伯に向き直る。 「ただの魔法でどうしようっていうんだ!俺のはただの魔法じゃないんだぜェーッ!」 モット伯は狂ったように叫びつづける。 ルイズは地面に杖を振った。 地面は軽い爆発を起こし、ルイズは後方に吹っ飛ぶ。 「距離は稼いだわよ。これでいいの?」 「ああ、十分だ」 ルイズには、なぜか、ワムウの考えがわかっていた。 「なにが十分だって?その程度の距離でェーーッ!お前だって俺に届く距離じゃ…」 モット伯の心臓が血を吹いた。 「単発式『渾楔颯』」 『烈風のメス』は軽々とモット伯の心臓を貫き、アクア・ネックレスはルイズの手前で墜落した。 ワムウは倒れているモット伯に近づく。 「ふむ…まだ息があるか……」 モット伯は持ち前の水魔法を使って治していたが、それでも意識を保つのが限界、死ぬのは時間の問題であった。 「とどめをささねばならない…だがただ食ってしまうのも惜しい…」 ワムウはつぶやく。 「この俺に単発とはいえ『渾楔颯』まで使わせた貴様には敬意をもってとどめをさしてやろう…手首がないから亜流になるがな…」 左足を関節ごと右回転… 右足を膝の関節ごと左回転… そのふたつの足の間に生じる真空状態の圧倒的破壊空間は! まさに歯車的砂嵐の小宇宙!! 「闘技『神砂嵐』!!」 * * * 「…いくら無茶だからって、足手まといっていわれたのに残ってそれで人質になった、なんてことになるくらいなら死んだ方がマシよ」 「あいつの注意がお前に行ったから助かったといえば助かった。まあ、礼くらいは言ってやろう。」 ワムウは馬の横を同じスピードで走りながら話していた。 「…怒らないの?」 「無茶をやったが、結果的に良かった以上は俺からはなにも言えん。だが、あんな上手くいくことは滅多にない。十回に九回は死んでいても おかしくない。あんな無茶をやりつづけるつもりなら、もう少し精進するんだな」 ルイズは下を向いて少し黙ったのち、話題を変える。 「ねえワムウ、なんでモット伯なんかに敬意を払う、なんて言ったのよ。戦いの上でも人質をとったり、能力を隠して奇襲したり、 あんたの言う『戦士』とはほど遠いような戦い方をしてたように思えるんだけど?」 ワムウは振り返りもせず答える。だが、その話には重みがあった。 「戦士とは戦いを侮辱しないもの、と考えている。今回の戦いにはルールなどなかった以上、卑怯呼ばわりする必要はあるまい。 むしろこちらから押しかけていって殺したんだ、どちらかといえば非はこちらにあるな」 「……あんた、わかってるならなんでこんな無茶やるのよ、まったく」 ふー、とルイズはため息をつく。 ルイズが生きてきた中でこんな生死の間をさ迷ったのは初めてだったゆえに、精神的に大分疲れているようだ。 「だが、戦いを侮辱しなかったといったことだけではなく、奴は単純に強かった。この俺にここまでダメージを与えられる奴は今までにもそうは居なかった。 波紋使いでもないのにここまでやられたのは長いこと生きてきたが始めてかもしれんな。その強さに『敬意』を払った。それだけだ」 ルイズは息をすいこむ。 「あんたのいう、『敬意』とかよくわからないけれど……あんたにとって『戦士』は全てだってのは本当のようね…… ゲスだから殺そうと思った相手に敬意を払うとかわけわかんないわよ、まったく」 そして、振り返る。 「そうそうワムウ!寮に戻ったらあの姿を消した『ぷろてくたー』とかについてちゃんと説明するのよ!」 X月Y日付 ゲルマニア新聞――モット伯行方不明事件 屋敷の敷地には小さな穴が空いており、争った形跡があったため、モット伯自身の失踪は考えにくく、殺人、あるいは誘拐と当局は考えていたが モット伯自身の魔法と思われる水魔法以外の魔法が使われた形跡がなく、メイジ殺しの犯行と考えられて捜査を進めていたが、 凶器と行方不明になったモット伯及び2名の死体すら見つからず、当局は昨日、捜査の打ち切りを決めたと発表した。 新しい勅使に就任したアンドリュー・リッジリー氏の会見では…… To Be Continued...
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前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第六話「魔法学院の青い石(後編)」 磁力怪獣アントラー 登場 トリステイン魔法学院の秘宝である『破壊の杖』と『青い石』が、盗賊フーケに盗まれた。 そこでルイズ、キュルケ、タバサの三人が討伐隊に志願し、才人と案内役のミス・ロングビルを加えた 五名でフーケの潜伏先の森の小屋へ向かった。しかし小屋にフーケの姿はなく、『破壊の杖』だけが 発見された。そこに襲い掛かるフーケの土ゴーレム! 苦戦する才人を助けようと『破壊の杖』を 使おうとしたルイズだが、その正体はマジックアイテムではなく、才人の世界の武器、 スパイダーショットだった。何故か使い方を完璧に理解した才人がスパイダーでゴーレムを粉砕したのだが、 その時ロングビルがフーケの正体を露わにしてスパイダーを奪い取った。フーケの目的は、 スパイダーの使用方法を知ることだったのだ。才人は取り返そうとするのだが、 そこに突如地中より怪獣アントラーが出現。シルフィードで逃げようとするも磁力光線に捕まり、 全員が叩き落とされる。しかしその瞬間に才人がウルトラマンゼロに変身。ここに、 ウルトラマンゼロとアントラーの正面切っての決闘が始まろうとしていた。 「う……うぅん……」 地響きの震動で、地面に這いつくばって失神していたルイズが目を覚まして起き上がった。 怪獣の力ではたき落とされたので、誰もが『フライ』、『レビテーション』を使う暇すらなく落下したが、 幸い森の葉がクッションになったことで、重傷は負っていなかった。 「ど、どうなったのかしら……はッ!」 一瞬呆けていたが、木々の向こうを見上げて、にらみ合うゼロとアントラーの姿を目の当たりにしたことで状況を把握する。 「サイトとゼロが戦ってる……他のみんなは!?」 「ルイズぅ……うるさいわよ……」 辺りを見回すと、キュルケたちはそう離れていないところで起き上がった。フーケは未だ気を失ったままだが、 三人はルイズと同様に目立った怪我はない。 「きゅい……」 しかしアントラーの大顎を直接食らったシルフィードは別だった。翼がまずい方向に折れ曲がっており、 苦しそうにあえいでいる。 「タバサ! シルフィードは大丈夫なの!?」 キュルケが血相を抱えて尋ねると、容態を診たタバサが、青い顔で答える。 「ダメ……動かせない。無理に動かすと、危険……」 「そう……ごめんなさい、私たちのせいで……」 ルイズもキュルケも、自分たちを助けようとして重傷を負ったシルフィードに謝った。 しかしこれは大分まずい状況である。ゼロが相手しているとはいえ、巨大怪獣がすぐそこにいる 大変危険な場所にシルフィードを置いていないといけないのだ。『レビテーション』を使って ゆっくり移動させようにも、すぐ近くで40メイル級の質量を持つ怪獣に暴れられていては、 それが起こす震動に邪魔され精密な魔法のコントロールが出来ない。 「ゼロが、あの怪獣をやっつけるのを待つしかないのね……」 ルイズがつぶやくと、皆が固唾を呑んでゼロに自分たちの命運を託した。 「キャ――――――――オォォウ!」 「セリャアッ!」 ウルトラマンゼロは自分に向かって走ってくるアントラーへ、こちらからも肉薄していき、 がっぷりと取っ組み合った。 「デリャアッ!」 組み合ったまま相手のボディに拳を打ち込むのだが、アントラーの甲殻は怪獣の中でも非常に頑強な部類。 丸で通用せず、ゼロの拳の方が痛んでしまった。 『いっつつ……かてぇ身体しやがって!』 肉弾戦は分が悪いようなので、アントラーを押しのけて距離を作る。すると相手は後ろ足だけで器用に穴を掘り始め、 同時に息で砂塵を吹き上げてゼロの視界を遮った。 『うわッ! せこい手を使いやがるぜ!』 ゼロがひるんでいる間に、アントラーの全身が完全に土の中に隠れた。ゼロは敵がどこから現れても対応できるように、 全方位に注意を向ける。 「キャ――――――――オウ!」 しかしアントラーは、ゼロの背後から顔だけをわずかに出すと、彼が反応するよりも早く磁力光線を放出した。 『うおおおッ!? ひ、引きずられる……!』 磁力光線はゼロの身体すらも捕らえ、引き寄せる。地中から上がってきたアントラーは磁力光線を出し続け、 大顎をガチガチと鳴らす。 「キャ――――――――オォォウ!」 そしてゼロが大顎の間合いに入った瞬間に、顎を閉じて胴体を両断しようとする! 『おっとぉ!』 だがゼロも負けていなかった。背を向けたまま迫る大顎を両手でキャッチして食い止め、 アントラーから離れることに成功した。 「ゼリャアッ!」 すかさずゼロスラッガーを飛ばす。ふた振りの刃は、アントラーの顎を半ばから切り落とした。 「キャ――――――――オォォウ!」 一番の近接武器を失ったアントラーだが、まだ戦意は衰えていなかった。地面を踏み鳴らして、 再度ゼロへ突進してきたのだ。 一瞬かわそうかと考えたゼロだが、ふと背後を振り返って、すぐに受け止めるために身構える。 「ドリャアアアッ!」 「キャ――――――――オォォウ!」 アントラーの突進を真正面から食い止めるゼロ。相手のパワーはかなり強く、さしものゼロもわずかに押されるが、 渾身の力を発揮して踏みとどまる。 彼の後ろには、動けないシルフィードとそれを守るように囲んでいるルイズたちがいるのだ。 ここで止めなければ、彼女たちがアントラーに踏み潰されてしまう。 『ぐッ……ぐぅぅッ……!』 だがウルトラ戦士のエネルギーは消耗が激しいのだ。食い止めている最中に、ゼロのカラータイマーが ピコンピコンと赤く点滅し始めてしまう。 「この音は……!」 「何だかウルトラマンゼロ、焦ってるみたいじゃない……?」 ルイズはカラータイマーの点滅の意味するところを先日教えてもらったので、 危機的状況であると すぐに分かった。キュルケとタバサも、点滅の意味は知らないのだが、ゼロの様子の変化で 危ないということは何となく理解した。 『ちっくしょう! 早く決めねぇと!』 このままでは自分のみならずルイズたちの命も危ういと判断したゼロは、アントラーに両の掌底を入れて突き飛ばすと、 すかさずワイドゼロショットを叩き込んだ。 「シェアァァァッ!」 だが、何と、アントラーの甲殻はゼロの必殺光線まで弾いた! 『何だと!?』 アントラーはウルトラマンのスペシウム光線が直撃しても平然としていた実績がある。 その甲殻は、特殊な手段を用いない限り、よほどの破壊力を持った攻撃でないと破れないほど頑丈なのだ。 『ゼロ! あの円盤を落とした、ゼロツインシュートはどうだ!? あれだったら、アントラーを倒せるかも……』 ゼロの中の才人がこらえ切れなくなって口出ししてきたが、ゼロはそれを却下する。 『ダメだ! あんまり威力のある攻撃だと、すぐそこのルイズたちを巻き込んじまう!』 『そんなッ!』 ゼロはワイドゼロショット以上の威力の必殺技をいくつか持っている。だがこんなにルイズたちがアントラーに近かったら、 その余波が彼女たちに降りかかってしまいかねない。特にゼロツインシュートは、その威力の強さは反動で足場がへこむほど。 今使えば、確実にルイズたちが陥没に巻き込まれる。それは出来ないので、ゼロは攻めあぐねているのだ。 「キャ――――――――オォォウ!」 アントラーはゼロの苦悩に構わずじりじりと接近をして、彼にプレッシャーを与える。 ウルトラマンゼロを支える太陽エネルギーはハルケギニア上では急激に消耗する。太陽エネルギーが残り少なくなると、 カラータイマーが点滅を始める。そしてもしカラータイマーが消えてしまったら、ウルトラマンゼロは二度と再び 立ち上がる力を失ってしまうのである。ウルトラマンゼロ、頑張れ! 残された時間はもうわずかなのだ! 「こ、このままじゃゼロが危ないわ!」 アントラーが光線を弾いたことで、ルイズも本格的に焦り出した。自分たちの配慮のためにゼロが本気で戦えないことは、 薄々理解している。その状況を打破するためにも何らかの助けを果たしたいのだが、40メイル級の生物の戦いで、 2メイルも身長がない自分に何が出来るというのか。 「何か、何か手はないの……?」 必死に考えを巡らせていると、フーケが盗み出したものの内、『青い石』がまだ見つかっていないことがふと頭に浮かんだ。 「そういえば……」 小屋の中にはなかったという。ならば、今フーケが持っているのではないか? そう考えて気絶中のフーケの懐を探ると、 果たして手の平で包み込める程度の大きさの青い結晶体が出てきた。これが秘宝『青い石』に違いない。 「あった……!」 「ちょっとルイズ! 何してるのよ! それが今の状況で役に立つ訳?」 そこにキュルケが咎めるように指摘してきた。確かに彼女の言う通り、『青い石』はどんな宝石にも負けないほど 美しい輝きを持っているが、攻撃に使えるようには全く見えない。 「けど、秘宝になるくらいなんだから、何かすごい力を秘めてるかも……」 何でもいいからゼロを助ける力になりたいと願っているルイズが、『青い石』を強く握り締める。 そうすると、突然ルイズの脳裏に、「声」としか言いようがない何かが響いてきた。 「え!? 何!? 急に!?」 「? ルイズ、一体どうしたの?」 その「声」は他の者には一切聞こえておらず、キュルケもタバサも怪訝な顔をしている。 だがルイズは彼女たちには構わず、「声」が訴えかけていることに耳を傾ける。言葉は全く分からず、 そもそもちゃんと意味のある言葉なのかも判別つかないが、不思議と自分に望まれていることは理解できる。 「杖を……出すの……?」 手が自然と杖に伸びていき、アントラーの方へと向けられる。そして口からは、短い呪文が紡ぎ出された。 「……『爆発』(エクスプロージョン)……」 「キャ――――――――オウ!」 アントラーは大分近づいてきた。これ以上接近されたら、どの道ルイズたちの身が危うい。 『こうなったら、これで行くぜ!』 意を決したゼロが左手を胸の前に持っていくと、嵌まっているウルティメイトブレスレットが強く輝き、 同時に肉体が一瞬赤く光る。 しかしその輝きは、突然アントラーを包み込んだ大爆発の閃光で覆い隠された。 『えッ!?』 ギョッとして、光が収まるゼロ。その直後には、アントラーの全身が爆発によってひび割れ、ボロボロになっていた。 「キャ――――――――オォォウ……!」 一瞬で形勢が逆転したことに才人が興奮する。 『すげぇ! ゼロ、今何をしたんだ!?』 だが爆発は、ゼロの起こしたものではなかった。 『い、いや……俺はまだ何もしてなかったんだが……』 『え? それってどういうこと……』 『俺にも、何が何やらさっぱり……』 完全に想定外の事態に混乱しているが、この機を逃す手はない。エメリウムスラッシュを撃ち込み、 アントラーを完全に爆破した。もうこの攻撃も耐えられなくなっていた。 「……ジュワッ!」 腑に落ちない勝利だったが、もう残り時間もない。ゼロは深く考える間もなく飛び立って、 才人の姿に戻りルイズたちの下へ走っていった。 「おお、よくぞ戻ってきた! 怪獣が現れたのはこちらでも確認しておる。心配したが、無事で何よりじゃ」 アントラーが倒された後、ルイズたちはフーケをそのまま捕らえ、魔法学院へ帰っていた。 そして今、学院長室でオスマンに報告をした。 「ふむ……。まさか、ミス・ロングビルが土くれのフーケじゃったとはな……。して、 『破壊の杖』と『青い石』は無事に取り戻せたのかの?」 「それが……『青い石』はここにあるんですが、『破壊の杖』は怪獣にバラバラにされてしまいまして……」 ルイズが差し出したのは、『青い石』のみ。スパイダーショットは見つけた時には、 アントラーに修復不可能なほどに壊されてしまっていた。 「そうか……。まぁ、仕方ないことじゃろうな。諸君が生還したのと、フーケを見事捕らえ、 更に言いつけ通り『青い石』を取り戻しただけでも奇跡的なのじゃ」 オスマンはいささか気落ちしたようだったが、咎めはしなかった。 「フーケは、城の衛士に引き渡した。君たちの働きは実に見事じゃ。故に『シュヴァリエ』の爵位申請を、 宮廷に出しておいた。追って沙汰があるじゃろう。といっても、ミス・タバサはすでに『シュヴァリエ』の 爵位を持っているから、精霊勲章の授与を申請しておいた」 「ほんとうですか? 嬉しいわぁ! ウルトラマンゼロに危ないところを助けてもらっただけじゃなく、 そんなご褒美まで頂けるなんて!」 キュルケはアントラーに致命傷を与えた爆発を、ゼロが起こしたものだとすっかり思い込んでいた。 だがタバサの方は、無言でルイズをじっと見つめた。 そのルイズはタバサの視線に気づかず、オスマンに尋ねかける。 「……オールド・オスマン。サイトには、何もないんですか?」 「残念ながら、彼は貴族ではない」 「何もいらないですよ」 ルイズの気遣いに、才人は自分から遠慮した。 ここでオスマンは話を切り替える。 「さてと、今日の夜は『フリッグの舞踏会』じゃ。『青い石』も戻ってきたし、予定どおり執り行う。 今日の主役は君たちじゃぞ」 「そうでしたわ! フーケの騒ぎで忘れておりました!」 キュルケははしゃぐが、タバサはその彼女に告げる。 「先に行ってて。シルフィードの具合、診てから行くから」 「あッ……そうだったわね」 大怪我をしたシルフィードのことを思い出したキュルケは、タバサに返す。 「待って。私も行くわ。シルフィードには、頑張ってくれたお礼を言わなくちゃいけないし」 「……いいの?」 「もちろんよ。元気いっぱいな男たちより、怪我人を優先するべきでしょ?」 才人はキュルケの友情に厚い面を垣間見て、少々意外に思った。 キュルケとタバサは退室していったが、才人と、そしてルイズはオスマンに控え目に視線を向けながら残った。 「二人はなにか、私に聞きたいことがおありのようじゃな」 オスマンが興味津々なコルベールを学院長権限で退出させると、ルイズから質問を切り出した。 「オールド・オスマン……『青い石』は、一体何なのでしょうか?」 「ふむ? 貴重なマジックアイテム……では、納得がいかんのかね?」 「とてもそれだけとは思えません。こんなことを言うと頭がおかしくなったと思われるかもしれませんが…… 怪獣を襲った爆発は、私が起こしたものなんです!」 ルイズは、帰ってくるまでずっと胸に抱えていたことを吐き出した。 「『青い石』を持ってたら、自然と頭の中に聞いたこともない不思議な短い呪文が浮かんできて…… 無我夢中で唱えたら、あの爆発が起きたんです。私の、今までの失敗魔法の威力の比ではありませんでした。 それだけのことが出来るマジックアイテムが存在するとは思えません」 「なるほど……サイト君の方は何かね?」 オスマンはまだルイズの問いかけには答えず、才人の質問を促した。すると才人は、まずはっきりと告げる。 「あの『破壊の杖』は、俺が元いた世界の武器です」 ルイズが声もなく驚愕し、オスマンの目が光った。 「ふむ。元いた世界とは?」 「俺は、こっちの世界の人間じゃない」 「本当かね?」 「本当です。俺はルイズの『召喚』で、こっちの世界に呼ばれたんです」 「私も保証します。サイトの話は真実です」 ルイズもそう言うと、オスマンはおもむろにうなずいた。 「なるほど。そうじゃったか……。では私からは、『破壊の杖』と『青い石』を入手した経緯を、 君たちへの回答としよう。二つの話は、つながっているのじゃ」 そのひと言で、才人もルイズのオスマンの話すことに集中し出した。 「今から三十年も昔の話じゃ。ある夜、森を散策していた私は、ワイバーンに襲われた。 突然のことになす術がなかった私を、『破壊の杖』の持ち主が救ってくれたのじゃ。 彼は『破壊の杖』でワイバーンを吹き飛ばすと、ばったりと倒れおった。深い怪我をしていたのじゃ」 「そ、その人はどんな格好をしてましたか?」 「見たこともない格好じゃった。ただ、オレンジ色が大部分を占めておったな」 その特徴と、スパイダーを持っていることから、才人はその人が科学特捜隊員だろうと推測した。 ただ、疑問が一つある。科学特捜隊が活躍していたのは三十年どころではないはるか昔のこと。 今の自分との年代が合わない。しかし、話をややこしくするのも気が引けるので、このことは黙っておくことにした。 「私はすぐに彼を学院に運び込もうとしたのだが、その時、空から隕石が降ってきた。その直後に、 あの虫のような怪物……怪獣が現れたのじゃよ」 オスマンの言葉に、ルイズが驚愕した。 「三十年前に、怪獣が出現してたんですか!?」 「うむ。夜だったため、そのことを知るのは私しかいなかったようだがね。怪獣は私たちに襲い掛かろうとし、 命の恩人は最期の力を振り絞って『破壊の杖』をもう一度使ったのだが、ワイバーンを粉砕したそれも 怪獣には通じなかった。そしてもう駄目かと思われた、その時……」 どうやってオスマンは助かったのだろうか。才人は、まさか、と思う。 そして推測は当たっていた。 「空から突然、光り輝く巨人が現れて私たちをかばうと、格闘の末に怪獣に光線を食らわせたのじゃ。 倒すには至らなかったが、怪獣はたまらず地中に逃げていった。巨人は追おうとしていたが、 胸の辺りで赤い光が点滅し出すと足を止め、私に『青い石』を授けたのじゃ。そしてこう語りかけてきた。 『残念ながら、アントラーを倒すことは出来なかった。しかしその石を持っていれば、 石がアントラーの再出現を防いでくれる。そしていずれ、何らかの形でアントラーを倒す力となるはずだ。 その時まで、大切に持っていてほしい』と。私は恩人の持っていた杖を形見として『破壊の杖』と名づけ、 『青い石』とともに宝物庫にしまいこんだのじゃ。これが話の顛末。だから私は、『青い石』だけは 取り返してほしいと頼んだのじゃよ」 「その巨人って、ウルトラマン……!?」 オスマンの話した特徴は、明らかにウルトラマンのそれだった。ルイズも才人も、ゼロすらも驚嘆する。 『俺の前に、この世界にやってきてたウルトラ戦士がいたのか……!』 「命の恩人は事切れる瞬間、巨人の姿をひと目見て「ウルトラマン」とつぶやいた。その時は何のことか分からなかったが、 ウルトラマンゼロが初めて姿を見せて、その名前を知った時に、ようやく理解したのじゃ。そして最後までわからんかった、 恩人と巨人がどこから来たのかも、今わかった」 語り終えたオスマンは、才人に視線を向ける。 「彼らは、サイト君、君の世界から来たのだね」 「……はい。そうだと思います」 才人が肯定すると、オスマンはその左手を取って、手の甲のルーンに目を落とした。 「もう一つ教えておこう。このルーンはガンダールヴの印じゃ」 「ガンダールヴって、あの伝説の使い魔!? 始祖ブリミルに仕えたという!」 ルイズは先ほどよりも強く驚いた。 「そうじゃ。ガンダールヴはありとあらゆる『武器』を使いこなしたそうじゃ。『破壊の杖』を使えたのも、 そのおかげじゃろう」 「じゃあ……そのガンダールヴの今の主人の私は、もしかして、伝説の虚無……? あの爆発は、虚無の魔法……?」 虚無の魔法とは、現在のハルケギニアのメイジが広く用いる系統魔法を築き上げた偉大なる始祖ブリミルが使っていたという、 この世の何よりも強力だという魔法。しかしその存在が確認されたことはなく、今では単なる伝説だと思われているのだが……。 ルイズは自分の正体を考えて震えるが、オスマンはそんな彼女に言い聞かせる。 「決めつけるのはまだ早いじゃろう。『青い石』は巨人、ウルトラマンのくれた神秘の石。 どのような効能が隠されているのかはさっぱりわからん。これだけの材料がそろって、 ミス・ヴァリエールがガンダールヴと虚無に無関係とも思えんが、だからといって早計は禁物じゃ。 虚無の実際を、今の人間は誰も知らんのだから」 「そ、そうですよね。このことは、一旦忘れることにします」 ルイズは落ち着きを取り戻すと、そう宣言した。 「その方がいいじゃろう。私からも余計な詮索はせんし、誰にもさせん。君たちは、壊されたとはいえ恩人の杖と、 ウルトラマンが授けた石を取り返してくれたのじゃからな。改めて礼を言おう」 聞きたいことを全て聞くと、オスマンは二人に再度感謝の言葉を述べた。 そして、『フリッグの舞踏会』。 「いやー! 一時はどうなるかと思ったぜ! あの怪獣、このデルフリンガー様を吸い寄せるなんてふてえ野郎だ! 相棒もそう思うだろ?」 アルヴィーズの食堂のバルコニーで、枠に立て掛けられたデルフリンガーが騒いだ。 それに目をやった才人が苦笑する。 「無事で良かったよ、デルフ。スパイダーはバラバラになったから、お前も駄目かと思ったから」 「馬鹿にすんなよ、相棒! こちとらもうどれだけ生きてたのかも忘れるくらい生きてんだ! あんな虫にバラされてたまるかってんだ!」 興奮したようにまくし立てるデルフリンガーの相手をして笑った才人は、ゼロに話しかける。 「なぁ、ゼロ。科特隊の隊員と、校長先生の話してたウルトラマン、アントラーも……どうやってこっちの世界に来たのかな?」 『分からねぇ。ウルトラ戦士はともかく、その時代の地球人が別の宇宙に移動するなんてな……。 だが、可能性がないって訳でもない。宇宙には時々、ウルトラゾーンっていう空間の歪みが観測されることがあるからな。 それに巻き込まれた奴が、結局帰ってこなかったって話も聞いたことがある。もしかしたらそいつらは、 別の宇宙に行ったのかもな』 「そっか。じゃあ、他にもこの世界に来た人間や生き物がいるのかもしれないな……」 才人には、ゼロのウルティメイトイージスという地球に帰還する手段がある。今はゼロと離れる訳にはいかないので、 彼と一緒にハルケギニアに留まらないといけないのだが。 しかし、今日オスマンの話してくれた科特隊員のような人間は違う。もし他に彼と同じ立場の人間がいたとして、 彼らは別世界に放り出されて、どんな気持ちになるのだろうか。 そんな物思いに耽っていると、ホールから様々な男たちのダンスの誘いを断ったルイズが近寄ってきた。 才人は彼女を一瞥すると、思い切り息を呑んだ。パーティドレスで身を飾ったルイズの艶姿は、 想像以上に眩しかったのだ。 「楽しんでるみたいね」 「別に……」 思わず目を逸らした才人は、ごまかしまぎれにルイズに問いかける。 「お前は、踊らないのか?」 すると、ルイズはすっと手を差し伸べてきた。 「はぁ?」 「踊ってあげても、よくってよ」 少し照れているルイズの台詞に、才人も照れくさくなった。 「踊ってください、じゃねえのか」 ついついそんなことを言うと、意外にもルイズが折れた。 「今日だけだからね」 ドレスの裾を恭しく両手で持ち上げると、膝を突いて才人に一礼した。 「わたくしと一曲踊ってくださいませんこと。ジェントルマン」 そう言って顔を赤らめるルイズは激しく可愛くて、綺麗で、清楚であった。才人はふらふらとルイズの手を取ると、 二人並んでホールへと向かった。 才人はルイズに合わせて、ぎこちなく踊る。ルイズはそれに文句をつけるでなく、澄ました顔でステップを踏んでいる。 その中で、ルイズが思い切ったように口を開く。 「その……ありがとう。フーケのゴーレムに潰されそうになったとき、助けてくれて」 「……何だかお礼言ってばっかだな、お前」 「し、仕方ないじゃないッ。事実なんだからッ」 苦笑した才人のひと言で、ルイズが照れ隠しに顔をそむけた。しかしすぐに向き直ると、こんなことを言う。 「それと……ゼロとも、踊りたいんだけど」 『え? 俺と? けど俺はこんな場に出る訳には……』 「ううん。そういうことじゃなくて……一つ、お願いがあって……」 ルイズはそっと、才人の中のゼロに頼み込む。 「……ということなんだけど、出来る?」 『なるほど。そういうことなら、やってやるぜ。ちょっと、外に出な……』 ゼロの指示で、才人とルイズは休憩を挟む振りをして、バルコニーへと出た。そしてデルフリンガー以外の 誰もこちらを見ていないのを確認すると、バルコニーの陰から青い光が焚かれた。 直後にはるか夜空へと昇っていく青い輝きを見送ったデルフリンガーが、おでれーた! と小さく叫んだ。 「相棒! てーしたもんだ! 主人の相手をつとめる使い魔だけでも初めて見たのに、 こんな大スケールなダンスを踊る奴は世界でお前ただ一人だけだろうぜ!」 「うわぁ! 私、飛んでるわ! それにこれが「ウチュウ」なのね!」 ルイズは今、ゼロの手の平の上にいた。そのゼロは、ハルケギニアの大気圏を飛び出し、 宇宙からルイズたちの星を見下ろしている。 先日ゼロから「宇宙」の概念を簡単に教えられたルイズだが、その宇宙に非常に興味を抱いた彼女は、 ビジョンではなく本物の中に飛び込んでみたいと願うようになったのだ。そこでゼロに頼んで、 こうして連れてきてもらったのである。 「これが、私たちの住んでいる「星」……蒼くて綺麗……ハルケギニア大陸が、あんなに小さい……」 ルイズは、初めて目にする自分の惑星の光景の美しさに、感無量になっていた。彼女だけでなく、 ゼロの中の才人も感動で胸がいっぱいになっている。 そこでふと、自分を取り囲むゼロの手の平の上のバリアーを見つめる。 「このバリアーは、絶対に必要なものなの?」 『ああ。前は言わなかったが、宇宙には空気がないし、有害な宇宙線というものも大量だ。 このバリアーなしには、一秒だって生きてられねぇぜ』 「そうなんだ……。でも、ゼロはその中でも平気なのね。才人の星の「地球」でも、宇宙に出ることが出来るんでしょ?」 感動を味わっていたルイズだが、ウルトラマンと地球と、自分たちの文明を比較して劣等感を覚えた。 「『世界』って、広いのね。今までは、砂漠のエルフ以外にはメイジに敵う存在なんていないと思ってたのに、 本当はたくさんいたなんて……。怪獣やウチュウジンにメイジやトリステインの軍隊が全然歯が立たないところを見て、 それがよく分かったわ……。私たちが、「あなたたち」と比べてどれだけちっぽけだったかが……」 『……ちっぽけだとか、俺はそうは思わないけどな』 ルイズの言葉を、才人が否定した。 「え?」 『ハルケギニアには、魔法っていうすごい力があるじゃないか。人が何の機械もなしに空飛んだり、 個人で石を金属に変えたり、そういうことは地球じゃ不可能だよ。文明は地球が進んでるかもしれないけど、 それは長い年月の積み重ねがあってのことだし。個人単位の能力だったら、ハルケギニアのメイジの方が 断然優れてるんじゃないか? だからちっぽけなんて、そんな卑下する必要はないよ』 『同感だ。どんな命にだって、それぞれに出来ることと大切な役割、そして何より、掛け替えのない価値があると俺は思ってる。 だからどの種族が一番優れてるとかなんてものは存在しない。何でも出来るように見えるウルトラ戦士だって不可能はあるし、 どうしようもない窮地に陥ったことが何度もある。かくいう俺もな』 ゼロはこれまでの苦闘の日々と、強大すぎる敵たちの姿を思い返した。ベリュドラ、ダークロプスゼロ、 アークベリアル、ビートスター、ハイパーゼットン、そして……。 『俺一人の力だけじゃ勝てなかった戦いがいくつもある。そんな時に支えてくれたのが、 仲間たち、たくさんの色んな命だ。今の俺があるのは、彼らのお陰。今日だって、ルイズ、 お前に助けられたしな』 「でもあれは、ほとんど偶然のようなもの……」 『いいや。きっとお前には、すごいことが出来る力が秘められてるはずなんだ。きっと、 それが目覚める機会がまだ来てないだけだぜ。他のハルケギニアの人間だって、 いつかは俺の助けになってくれるかもしれない』 「私たちが、ゼロの助けに……」 『だから胸を張って生きていけ! 侵略者どもはお前たちを見下してるが、お前たちにも、 輝ける命があるんだからな!』 才人とゼロに説得され、ルイズの胸中に貴族の、メイジの、ハルケギニアに住まう人間としての自信と誇りが蘇ってきた。 「そうよね! 卑屈になってないで、立派に生きてかないと! この星の美しさに恥じないように!」 どこまでも青く、輝かしい星をながめて、ルイズは堂々と宣言した。 前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔
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長峰昌司(68) 長峰昌司(ながみね しょうじ、1984年8月8日 - )は、プロ野球中日ドラゴンズの投手である。背番号は68番。 略歴 * 身長・体重 1m92cm、86kg * 投打 左/左 * 出身地 茨城県鉾田市(旧:鹿島郡鉾田町) * 球歴・入団経緯 水戸商-中日ドラゴンズ(2003年- ) * プロ入り年度・ドラフト順位 2002年(ドラフト5巡目) 引用元Wikipedia
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小林正人(69) 小林 正人(こばやし まさと、1980年8月21日 - )は、プロ野球中日ドラゴンズの投手である。背番号は69番。 略歴 * 身長・体重 1m81cm、86kg * 投打 左/左 * 出身地 群馬県吾妻郡嬬恋村 * 血液型 A * 球歴・入団経緯 桐生第一高-東海大-中日ドラゴンズ(2003年 - ) * プロ入り年度・ドラフト順位 2002年(6巡目) 引用元Wikipedia
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流通経済大学ドラゴンズ龍ヶ崎は茨城県龍ヶ崎市にあるサッカークラブである 基本情報 名前 りゅうつうけいざいだいがくどらごんずりゅうがさき クラブカラー グレー、紺 創設年 年 所属リーグ 日本フットボールリーグ(3部) ホームタウン 茨城県龍ヶ崎市 ホームスタジアム 龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド 収容人員 2,162 代表 関哲行 監督 森惠佑 沿革 流通経済大学サッカー部の社会人チームとして活動中 シーズン成績 シーズン ディビジョン 勝点 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点 差 順位 監督 天皇杯 備考 所属選手(2023シーズン) 番 名前 備考 1 鶴田爽太郎? 2 鈴木楓河? 3 田島詳基? 4 玉置海人? 5 大田礼玖? 6 深田樹哉? 7 大亀海世? 8 内澤海大? 9 細野晃平? 10 酒井亮弥? 11 金珉塋? 12 関祐斗? 13 森山悠真? 14 平野元稀? 15 川村悠祐? 16 石川裕雅? 17 小川航征? 18 国吉シントク? 19 井上智善? 20 大氏凛州? 21 廣田公明? 22 23 寳船月斗? 24 坂本光? 25 岡野湊大? 26 新妻正之? 27 藤本航太朗? 28 半谷一太? 29 田村陸? 30 国府田宗士? 31 32 森駿斗? 33 金沢康太? 34 森田典磨? 35 小林恭太? |36|草野太貴? 所属選手(2022シーズン) 番 名前 備考 1 鶴田爽太郎? 2 オグヴァーグ翔星? 3 国府田宗士? 4 伊藤拓夢? 5 田村陸? 6 前田陸王? 7 八木滉史? 8 島崎大河? 9 廣瀬正明? 10 山本晃太朗? 11 芹田悠真? 12 関祐斗? 13 野中陸? 14 渡會武藏? 15 吉田浩太? 16 17 大田礼玖? 18 国吉シントク? 19 上本律輝? 20 細野晃平? 21 青木翼 22 中村篤史? 23 平野元稀? 24 玉置海人? 25 堀内朝陽? 26 横田大樹? 27 大亀海世? 28 鈴木楓河? 29 佐藤輝? 30 山下龍乃進? 31 32 丸岡海輝? 33 全炳建? 35 金珉塋? 37 深田樹哉? |38|須藤和希? 所属選手(2021シーズン) 番 名前 備考 1 北川空? 2 オグヴァーグ翔星? 3 有泉克哉? 4 丸岡海輝? 5 千島蒼生? 6 鈴木裕斗? 7 庄司一輝? 8 岡本竜? 9 中田豪? 10 小林心? 11 芹田悠真? 12 山本晃太朗? 13 宇津木優人? 14 渡會武藏? 15 吉田浩太? 16 小室佳祐? 17 廣瀬正明? 18 中村勇真? 19 西野竜翔? 20 佐藤輝? 21 鶴田爽太郎? 22 23 神野淳? 24 全炳建? 25 尾下真輝人? 26 井田祐成? 27 八木滉史? 28 前田陸王? 29 小澤謙登? 30 中澤雄成? 31 32 伊藤拓夢? 33 金原朝陽? 34 横田大樹? 35 熊谷広夢? 36 小川大我? 所属選手(2020シーズン) 番 名前 備考 1 2 橘康介? 3 4 岡田勇斗? 5 西原広太? 6 鈴木裕斗? 7 板倉航希? 8 岡本竜? 9 山口賢人? 10 佐久間駿希 11 西田成貴? 12 三田尻知輝? 13 木田拓海? 14 小川大我? 15 佐藤詩響? 16 鈴木海都? 17 西山克人? 18 前川翔梧? 19 柏原大地? 20 磯谷洋武? 21 長谷川丈瑠 22 板橋柊哉? 23 熊谷広夢? 24 鄭炳峻? 25 芹田悠真? 26 小林心? 27 菊井悠介? 28 島田蓮万? 29 小澤謙登? 30 丸山優太朗? 31 薄井覇斗? 32 家泉怜依? 33 全炳建? 34 宇津木優人? 35 渡會武藏? 36 廣瀬正明? 所属選手(2019シーズン) 番 名前 備考 1 羽野匡哉? 2 黒澤丈 3 浜野駿吾? 吉村仁志? 4 佐久間理央? 5 近藤高虎 6 佐藤郁? 関大和? 7 富樫和樹? 菊井悠介? 8 原岡翼 9 加藤千尋 10 岡﨑優希 11 冨永和輝 12 岡田勇斗? 13 関野元弥 14 園山栄樹 15 川上開斗? 金原朝陽? 16 高梨起生 17 伊藤隆人 本田憲弥? 18 佐枝誠? 山口賢人? 19 藤原悠太郎? 20 平根海翔 21 魏黽哲? 22 北條憧也? 23 和田鉄男? 24 鈴木海都? 25 轟木雄基? 岡本竜? 26 松井玄太? 鈴木裕斗? 27 前川翔梧? 28 鈴木蓮? 29 佐藤詩響? 30 西山克人? 31 長谷川丈瑠 32 家泉怜依? 33 槽谷雄介? 34 板倉航希? 35 佐久間駿希 36 三田尻知輝? 所属選手(2018シーズン) 番 名前 備考 1 瀬口隼季? 2 石川颯海? 3 藤原悠太郎? 4 佐久間理央? 5 鈴木海都? 6 近藤高虎 7 冨永和輝 8 高梨起生 9 加藤千尋 10 山口大輝 11 伊藤隆人 12 巌晃誓? 13 亀田宗龍 14 園山栄樹 15 陣内琢斗? 16 安田進之介? 17 樋口岳志? 18 村越健太? 19 本田憲弥? 20 柏原大地? 21 清水龍一? 22 羽野匡哉? 23 河西守生? 24 松本雅也? 25 関野元弥 26 古谷三国 27 川上開斗? 28 蟻田幸希? 29 野々村鷹人 30 原岡翼 31 李磐石? 32 上加世田航也? 家泉怜依? 33 田中正也 34 宮阪淳也 35 浅田敬太朗? 36 佐藤郁? 37 浜野駿吾? 黒澤丈 所属選手(2017シーズン) 番 名前 備考 1 西岡佑馬 2 石川颯海? 3 三嶋廉士? 4 水野皓太? 5 広滝直矢? 6 寺澤勇志? 7 高梨起生 8 西槇翼? 9 高澤優也? 10 小川紘生? 11 宮津祥太? 12 岡﨑優希 13 山口大輝 14 新家碧? 15 榎本圭汰? 16 山城廉? 17 黒澤丈 18 奥田陽太? 19 園山栄樹 20 浅沼拓己? 21 小室琢哉? 22 瀬口隼季? 23 斎藤宏太? 24 貫名航世 25 小野寺湧紀 26 佐枝誠? 27 近藤高虎 28 尾嵜鉄平? 29 熊川翔 30 川上開斗? 32 亀田宗龍 33 アピアタウイア久? 34 齋藤朝太郎? 36 李拘澤? 37 金永洙? 38 加藤千尋 所属選手(2016シーズン) 番 名前 備考 1 坂田大樹 2 上加世田航也? 3 三嶋廉士? 4 横須賀雄太? 5 広滝直矢? 6 石田和希 7 吉森恭兵 8 吉田光 9 高澤優也? 10 小川紘生? 11 横地貴徳? 12 永田慎二 13 新垣貴之 14 相澤祥太 15 榎本圭汰? 16 池田紘大 17 中谷航大? 18 奥田陽太? 19 矢埜翔平? 20 南健哉? 21 大塚忠男? 22 新井栄聡 23 佐々木海人? 24 貫名航世 25 小野寺湧紀 26 橋口拓哉 27 寺澤勇志? 28 尾嵜鉄平? 29 渋谷峻二郎? 30 李相赫? 31 32 藤翔伍? 33 立花歩夢 34 吉田大河 35 藤原雅斗 36 川﨑雄太? 37 日高大 38 新家碧? 39 田中龍志郎 40 小野原和哉 44 六本木空? 45 安芸銀治 46 宮津祥太? 所属選手(2015シーズン) 番 名前 備考 1 西岡佑馬 2 佐々木龍? 3 宮内雄希 4 寺島はるひ 5 斉藤健? 6 小松剣士? 7 藤翔伍? 8 西槇翼? 9 藤山凌? 10 野口翼? 11 李相赫? 12 安芸銀治 13 菊池禎晃? 14 日高大 15 原隆生 16 荒木克仁? 17 岩島広樹? 18 野上新造? 19 矢埜翔平? 20 立花歩夢 亀島周 21 梅澤夏紀? 22 新井栄聡 23 佐々木海人? 24 小峯洋介? 25 高原幹? 26 李佶柱? 27 吉森恭兵 28 吉田光 29 木田匡彦 30 本田圭佑 31 32 南健哉? 33 金永洙? 34 六本木空? 35 三嶋廉士? 36 吉田大河 37 清水智貴? 38 田中龍志郎 39 神山健太朗? 40 高澤優也? 42 久保和己? 43 小川紘生? 川﨑雄太? 44 小池裕太? 榎本圭汰? 45 上加世田航也? 所属選手(2014シーズン) 番 名前 備考 1 西岡佑馬 2 西槇翼? 3 田中隆太? 4 今津佑太 5 田中龍志郎 6 守田英正 7 尾嵜鉄平? 8 吉田大河 9 ジャーメイン良 10 金永洙? 11 李相赫? 12 星野秀平 13 入江勇樹? 14 15 神山健太朗? 16 清水智貴? 17 中谷航大? 18 田上真伍? 19 渡邉新太 20 宮内雄希 21 小室琢哉? 22 新井栄聡 23 小暮宏武? 24 松橋晃? 25 齋藤朝太郎? 26 六本木空? 27 榎本圭汰? 28 柴崎良太? 29 山崎歩夢? 30 鄭遵洙? 31 加藤永暉? 32 貫名航世 33 小松剣士? 34 菊池禎晃? 35 荒木克仁? 36 藤原光? 所属選手(2013シーズン) 番 名前 備考 1 梅澤夏紀? 2 矢埜翔平? 3 御法川雅貴? 4 横須賀雄太? 5 竹中偉吹? 6 土井智樹? 7 8 木田匡彦 9 新地納王斗? 10 大石和希? 11 12 橋口拓哉 13 板津勇亜? 14 日高大 15 梅田侑季? 16 安芸銀治 17 吉森恭平? 18 上地圭三? 19 米倉知穂? 20 21 松岡昂輝? 22 長山真也? 23 李佶住? 24 牧野慎太郎? 25 岩本親吾? 26 奥村恒平? 27 浅見和希? 28 草地昂? 29 小林和仁? 30 善平和? 所属選手(2012シーズン) 番 名前 備考 1 松井友彰? 2 馬場康平 3 太田智己? 4 園屋竜馬? 5 呉屋究? 6 河上佑紀? 7 吉村康平 8 林将貴? 9 新木皓人? 10 櫻井航平? 11 石井雄輔 12 佐藤亮太 13 松山純哉? 14 唯井竣平 15 相良亘? 16 畠山航? 17 井上超? 18 沓澤曙? 19 津田幸祐? 20 相澤瞬? 21 吉田一也? 22 緒方大樹? 23 ユ・ロモン? 24 丹羽優? 25 高橋諒 26 夫慶秀? 所属選手(2011シーズン) 番 名前 備考 1 八巻楽 2 馬場康平 3 川口諒 4 小池勝? 5 河田凌? 6 糸数昌平? 7 池田祐真? 8 筒井俊 9 筒井亮? 10 仁和周平? 11 小山博史? 12 白井翔平? 13 水谷一帆? 14 柳直人 15 新木皓人? 16 山岸風人? 17 島村麗乃 18 浅井健祐? 19 櫻井航平? 20 吉村康平 21 鈴木拓也? 22 23 24 橋本健太? 25 大塚一夢? 所属選手(2010シーズン) 番 名前 備考 1 金泉孝弘? 2 長田真? 3 小山卓郎? 4 小倉慎二郎? 5 川口諒 6 池田祐真? 7 江橋尚? 8 佐藤大輔? 9 村岡直輝? 10 中田知批呂? 11 大橋秀哉? 12 西部将成? 13 斉藤孝裕 14 糸数昌平? 15 白井翔平? 16 飯塚裕樹? 17 竹下恭平? 18 豊田健人? 19 山田啓太? 20 鎌田達也? 21 南風原一士? 22 松井友彰? 23 24 穴澤穣 所属選手(2009シーズン) 番 名前 備考 1 瀬口拓弥 新加入 2 増田智宏 新加入 3 4 東田直也? 5 竹石翼? 6 名雪遼平 新加入 7 加来謙一? 新加入 8 中村智哉? 新加入 9 長浜浩太 10 千葉浩? 11 成田大樹 新加入 12 小倉慎二郎? 新加入 13 小山卓朗? 新加入 14 犬丸圭吾 新加入 15 高野隆三? 16 征矢智和 新加入 17 川手龍之介? 新加入 18 内山俊彦 新加入 19 保戸田春彦 新加入 20 堀河俊大 新加入 21 高宮大輔 新加入 22 吉田啓佑? 新加入 23 加藤淳也? 新加入 24 石井宏幸? 新加入 25 深澤拓也? 新加入 所属選手(2008シーズン) 番 名前 備考 1 白井裕人 2 高野修 3 平田達朗 4 東田直也? 5 竹石翼? 6 古西祥 7 大橋秀哉? 8 澤田宏晃? 9 張志旭 10 宮城昭浩 11 高野隆三? 12 田中正義? 13 千葉浩? 14 早瀬裕也? 15 田上翔太? 16 柳明基 17 小林未来? 18 松岡佑樹 19 長沢亮太 20 松田勇樹? 21 古庄真幸 22 佐々木優 23 金澤泰斗? 24 長浜浩太 25 出原弘毅
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「栄光は……おまえに…ある……ぞ…やれ……やるんだペッシ。オレは………おまえを見守って……いるぜ…」 「わかったよプロシュート兄ィ!!兄貴の覚悟が!『言葉』でなく『心』で理解できた!」 成長したペッシはブチャラティを後一歩まで追い詰める。 だが…ブチャラティの『覚悟』には敵わず敗北した。 スティッキィ・フィンガーズのラッシュを受けバラバラになっていく体。 数秒後に訪れる明確な死を感じながらもペッシには死への恐怖はなく、唯唯プロシュートの敵を取れなかったことへの『後悔』だけだった。 (プロシュート兄ィ…ごめんよ……) プロシュートの言った『栄光』………まるでそれが目の前にあるかのごとく、最後の力を振り絞り千切れかけた腕を伸ばすペッシ。 そして…ペッシは光を掴む。 鏡のような光を。 新手のスタンド攻撃かと身構えるブチャラティの目の前で、ペッシは光に呑み込まれた。 「プロシュートが線路わきで死亡している」 ブチャラティ達が去り、しばらく後に現れたメローネが言う。 「全身を強く打ち右腕を失っている」 仲間を失った激情を深く押さえ込み酷く淡々と報告する。 「ん?ペッシがいない?」 確かにペッシの足跡はある。 だが、肝心のペッシがいない。 (プロシュートがヤラれた以上、ペッシが一人生き残ったとは考えにくい…それに、ペッシはマンモーニとはいえ仲間を捨てて逃げるようなゲスじゃない) 若干考えた後、一番確立が高かったモノを報告する。 「……ペッシは別の場所でヤラれたようだ」 仲間の死の報告を終えたメローネの携帯を握る手は微かに震えていた。 (なんで私がこんな目にあうのよ~) 春の召喚の儀を終え部屋に帰って来たルイズは頭を抱えていた。 原因は目の前でバカ面をしている使い魔―ペッシだ。 何度も失敗しようやく成功したと思えば居たのは…首がない変な平民。 泣く泣くファーストキスを捧げ、契約をしてみたら……記憶喪失でペッシという名前しか覚えていないらしい。 しかも…見るからに頭の悪そうな顔。 ルーンが刻まれる時、絶叫を上げていたので根性もなさそうだ。 (私の人生……終わった)orz ルイズは絶望した…前代未聞の平民の使い魔と、それを召喚した『ゼロ』の自分に。 周囲に暗黒を背負っているルイズと状況に付いて行けずオドオドするペッシ。 ……こうしてルイズの栄光への道は先行き暗~く始まった。 ルイズ姉ェの栄光への道
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「決闘なんか申し込んでどうすんのかしらね?」 「・・・・・・・・・・・・」 ペットショップとギーシュ、後その他諸々が出て行って閑散とした食堂 だが、キュルケとタバサはまだ優雅に昼食を進めていた 「トライアングル級かそれ以上の『水』の魔法を使えて空を飛べるんだから、ゴーレムなんて良い的にしかすぎないってのにさ」 「・・・・・・・・・・・・」 冷静に双方の実力差を判断するキュルケ。タバサは何も言わずに黙々と食事している 「唯一の手駒がゴーレムだけじゃ、負けは決まったようなもんなのにねぇ、それも分からないのかしら?」 あの鳥がギーシュ相手に手加減するとはとても思えない、それを考えて痛みがする頭を押さえるキュルケ キュルケの頭の中では、何度も何度もギーシュとペットショップの戦いのシミュレーションが行われたが、結果は体に無数の氷柱が突き刺さって死亡するギーシュの姿が浮かぶだけ まあ、ペットショップはギーシュを殺す気は無かったが、そんな事を知らないキュルケの頭の中ではギーシュの死亡は100%確定している あんまりギーシュと仲良くは無い、しかし、知り合いが死なれると夢見が悪い。 そこで溜息を一つ突くと、最後に残ったワインを口に流し込んで立ち上がった。 視線の先には幸せそうな顔で眠っているルイズ。 朝の死闘や教室での惨事を思い出すキュルケ、あの傍若無人な鳥もルイズの言う事には素直に従っていたのを見た 決闘を納められるのはペットショップのマスターであるルイズしか居ないだろう 「ルイズ!起きなさいルイズ!!」 故にルイズを起こしてヴェストリ広場に向かわせようとした、が。 「うーん・・・・・・zzz」 キュルケの大声は届かなかった、夢の世界から帰還できないルイズ。 それを見たキュルケは先程の溜息より更に大きい溜息を突くと、持っている杖を思いっきり振り被った そして躊躇無く振り下ろす――――杖の先にはルイズの頭が ボカッ! 突然魔法の才能が覚醒した私は、ライバルのキュルケと決闘した! だが、卑怯にもキュルケの奴はタバサと組んで私をコテンパンに叩きのめそうとする しかし!グレートな才能に目覚めて歴史に残るほどの魔法使いになった私相手には力不足も良い所! 「何か分からないけどとにかく凄い魔法をくらえッ!」 ドカーン! 「うーん」「ルイズ凄い」 土下座するような体勢で気絶しているキュルケと私の実力を素直に賞賛するタバサ 私は仁王立ちで高笑いしていた 幸せの絶頂―――――ボカッ! 「あ痛ッ!」 突然の痛みに意識が覚醒した。頭を押さえて悶える私 涙が出てきそうな目を開けると前方に呆れた顔のキュルケが見えた 何をするだーッ!朝の事も思い出した相乗効果でプッツン!その時私の中で決定的な何かが切れた! 即座に杖を振り上げて呪文を唱え、憎きキュルケを吹き飛ばそうとする! 「・・・・・・・・・・・・・」 だけど、私が魔法を使うより先に、何時の間にか背後に回っていたタバサが羽交い締めしてきた。はなせぇ! 暴れる私の前に宥めるようなキュルケの声 「アナタの使い魔だけど、ギーシュと決闘しに行っちゃったわよ?止めなくて良いの?」 へっ?ペットショップが?ギーシュと?なんで?ご飯抜いたから? 私の疑問に、床を拭いていたメイドが何故か立ち上がってこっちに向かって来・・・・・・うん?何か臭い。 「あの・・・・・・ペットショップさんのマスター様でしょうか」 ペットショップ・・・さん?何でさん付けなの?あのアホ鳥がまた何かやらかしたの?また何か弁償しなければならないの? 混乱し続けてまともに働かない私の頭、目でキュルケに助けを求める。 キュルケの簡潔な説明では、ギーシュに苛められてたその子をペットショップが助けて、ヴェストリ広場に決闘しに行ったらしい。 ・・・・・・「何よその目」 私の胡散臭いモノを見るような目に気付いたのか、鼻を鳴らして威嚇してくるキュルケ。 助けた?あいつが?一緒に過ごしてまだ2日も経ってないけど、ペットショップがそんな心を持ってるとはとても思えないのよね。 まあ、いいや。今の私には何を持ってしても最優先でやるべき事がある。 「とにかく分かったわキュルケ」 「なら早く行きなさい、アナタの足の長さじゃ急がないと間に合わないわよ?」 私の言葉に憎まれ口で返すキュルケ。よし、油断してるわね!今がチャンス! 自然な動作で杖を握り、私のできる最速の動きで杖を振って呪文を唱える! ドカァァン! 爆発が起きた。キュルケは吹っ飛んだかしら? 「ななな何すんのルイズ!?」 チィ・・・・・・寸前で回避したようね。煤は多少付いてるけど殆ど無傷だ 「何すんのって?勿論あんたを吹き飛ばすためじゃない!」 大体、ペットショップがギーシュと決闘?嘘ね! どうせ何も無い広場にのこのこ行った私を嘲笑うつもりね!? 無関係な平民のメイドまで用意して周到に備えたようだけど、このルイズ様を騙すのは100年早いわよ! もう一度呪文を唱えようとする。狙いは完璧!・・・・・・あっ!?逃げた! 「待てぇ!」 食堂から飛び出したキュルケと、それを追撃するルイズ その場にはポカンとしたシエスタと我関せずなタバサだけが残った。 所変わって、ここはヴェストリ広場。普段は人気のない場所だが、今は生徒達であふれ返っている。 中央に向かい合って立つのは少年と鳥、ギーシュとペットショップである 「諸君! 決闘だ!」 ギーシュが薔薇の造花を掲げて決め、それに歓声が答える。が、その中には低い笑いと生暖かい視線も少しあった。 「『ゼロ』の使い魔相手にマジになってどーすんだギーシュ」 「飛ばれたらどうすんのよ?」 冷めた目でそれを見つめる少数の生徒。だが 基本的に刺激に飢えている子供達は殆ど全員が面白がってこの『決闘』と言う名の『演劇』を見ていた 「では、行くぞ!」 薔薇の造花を振って一気に数体のゴーレム『ワルキューレ』を生み出す ギーシュの戦法はこうだ。 まず、ゴーレムを生み出す、そしたらあの使い魔はゴーレムの攻撃を恐れて、空に飛びあがり遠距離から氷柱を発射してくるはず。 そしてあの使い魔がギーシュの手駒をゴーレムだけだと判断した油断は隙となるだろう。 それにドンピシャのタイミングで、『つい先日』取得した『魔法』石礫をカウンター気味にぶつけるのがギーシュの狙いだった。 しかも石礫を霧吹きのように広範囲に飛ばす事で、あの鳥がどれだけ速かろうとも、時を止めない限りは絶対に回避不可能! (あの鳥がどれだけ頭が良いか分からないけど、所詮は獣だ、恐れるに足らないさ) 見えてきた見えてきた!勝利への感覚が見えてきた!なギーシュ それに対して、ペットショップは 「キョキョキョ」 何と地面に立ったまま動かない! しかも翼を「掛かって来い」と言わんばかりの態度で振っている。 これにはギーシュもカチンと来た、ルイズの使い魔に舐められていると自覚する。 「やれえッ!ワルキューレ!」 円陣用の数体を残して、残りのワルキューレを突撃させるギーシュ ワルキューレとの距離が10メイルを切り5メイルを切り―――遂には2メイル手前まで接近されても微動だにしないペットショップ いや。 「キョキョ!」 一鳴き後、氷柱を瞬時に形成。 そのまま前進を続けるワルキューレの頭部に射出。 しかし、それを見たギーシュの顔に笑みが浮かび、ババッ!と大袈裟なポーズを決めて気障に叫ぶ。 「その動きは読めている!」 氷柱が発射される寸前に、ワルキューレは頭部を自身の腕で覆っていた。 ガンッ! 氷柱は砕けて破片を撒き散らしただけで、防御したワルキューレはほぼ無傷。 そしてペットショップに最も接近した一体がそのままの勢いで足を大きく振り―――― ゴガッ! 思い切り蹴飛ばされたペットショップは、ボールのように地面を跳ねた! バウンドして空中に跳ね上がったペットショップの体をもう一体のワルキューレが補足―――硬く握り締めた拳を叩き付ける! ドゴッ! これまた凄い音を立ててペットショップの体が地面と水平に飛ぶ! そのまま10メイル以上吹き飛ばされたペットショップは、木に衝突した後漸く、重力を思い出したかのよう地面に落下する。 時が止まったかのような静寂から数瞬―――広場を歓声が埋め尽くした。
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西川明(40) 西川 明(にしかわ あきら、1984年4月2日 - )は、三重県多気郡明和町出身の野球選手。ポジションは内野手(二塁・三塁)だが,外野もこなす。2007年中日ドラゴンズに入団。背番号は40。三重高等学校~法政大学~中日ドラゴンズ。 引用元Wikipedia
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ドラゴンズレア3/Dragon s Lair3 ドラゴンズレアの続編。 同名のPC版とは別内容となっています。 アクションゲームのドラゴンズレア3Dの映像を流用しているために、これまでのアニメ映像と比べて緊迫感や印象度が弱まり、LDゲームの醍醐味が失われる結果となってしまいました。 【通信販売】 Dragon's Lair 3 [DVD] [Import] ○ドラゴンズレアIII